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越後縮の貴重な資料

『妻有新聞』の新春号に「越後縮」に関する興味深い記事が掲載されています。

平成26年に現在の十日町市細尾集落で織り上げられたと推測される「越後縮」を、十日町の縮問屋「松村屋 根津五郎右衛門家」が徳川13代将軍家定の正室・天璋院篤姫や14代将軍家茂正室・皇女和宮らに納めた、という史料(「納品請求書「覚」の控えと裂見本「御召縮御 雛形 ひなかた の包み紙」が見つかりました。
「覚」の控えからは、「天璋院様御召」・「一嶋越後縮 一反」などの文言を読み取ることができ、天璋院篤姫には現在の価値で20~30万円の「越後縮」を納品したようです。
また、包み紙には家茂を表す「御本丸」の文言があり、将軍御自身も「越後縮」をお召になっていた可能性があります。

この史料には「徳川記念財団」も興味を示していて、以前、ホームページを見た財団の方から「きもの絵巻館」に問い合わせを頂いたこともあります。

今回の新聞記事はこの史料を「十日町市博物館」の高橋由美子さんが詳しく説明したものです。
また、高橋さんの解説によると反物の丈に関する記録があり、天璋院や和宮、本寿院の身長が推測できるそうです。

十日町織物が日本の最高の良品が集まる場所にて愛用されていたことや当時の確かな技術を今に伝える一級の史料です。

 

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